あなたはどんな時にものを買いますか?
「お金のある時」でしょうか?
たしかに、お金のない時にはものは買わないですね。
でも、お金があるからといって、「よし、アフリカ象を買おう!」
とはならないですよね。
アフリカ象は別に家にいらないからです。
いらないものは買わない
反対に、食費って結構かかりますよね。
食事は生きるために「必要」だからです。
でも、いくら食事が必要だからといっても、
「明日から食事税を導入する。税率は300%だ!」なんてなったら、さすがに節約すると思います。
つまり、ものを買うという行為は、次の2ステップで行われます。
1.必要かどうか
…アフリカ象はいらないけど、ネコは飼いたい、とか。
2.納得できる値段か
…1個1,000円のおにぎりは買わないけど、300円くらいまでなら出してもいい、とか。
ですので、この2ステップを他の商品がクリアしてしまう前に、あなたの商品を検討してもらわなければいけません。
ですが、何でもかんでもあたって行けばいいというわけではないことは明白ですね。
だって、ステップ1が「必要かどうか」なんですから。
必要としてそうな人を探す
商品を売るためのコツは、必要としてそうな人を探すことに尽きます。
アフリカ象も普通に考えれば「どうやって売るねん…」と思ってしまいがちですが、「必要としてそうな人はどんなかな~」と考え出すと、なんだか売れる気がしてくるからちょっと不思議です。
動物園、サーカス団、動物学者、そんな感じですかね。
サーカス団とか、「アフリカ象を使ったショーによる集客率向上のご提案」みたいな提案ができそうですよね。
必要としてない人にいくらアピールしても無駄
実際の営業の場で、よくある間違いとしては、
「必要としていない人に対して、商品の良さを熱心にアピールする」ことがあげられますね。
「必要としていない人に対して、ニーズを掘り起こす」というアプローチはまだ売れる可能性はありますが、必要としていない人に対して商品の良さを伝えても絶対に売れません。
でも仕方のない部分もあって、営業マンの評価って、売上目標があるのは当然ですが、営業件数なんかも見られますからね。無理だと分かっていても、とりあえずアポは取っておこう的な。そんな力学が働きます。
KPIとか難しい言葉でマネジメントを思考停止するとこうなりがちなので気をつけましょう。
なので、マーケティングにおいては、できるだけ必要としている人に対してアプローチできるようにすることです。
テレアポ等のPUSH営業においても、なるべく早い段階で、必要としていそうか判断する「踏み絵」的な質問をはさんでいくとよいですね。
あなたの商品を必要としているわけではないことに注意
最後に、絶対に忘れてはならない大事なことですが、
お客様は、あなたの商品をほしいとは思っていません。
「現状の不を解決したい」と思っているだけです。
「不」というのは、不安や不満や不足のことです。
それらを解決できて、お手頃な価格であれば、他社の商品でもいいのです。
だから商品の細かい違いなんてあまり気にしません。
ゆえに、お客様が買ってくれそうかどうかを判断する質問は、
「こんな商品ほしいですか?」ではなくて、「こんな悩みってありますか?」になります。
幸運にも相手が悩みを抱えていたとして、それを解決するための手段として、自社商品の特徴を伝えていくというのが正しい流れですね。