中小企業診断士コラム

企業経営理論12日目【CSR・コーポレートガバナンス】

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こんにちは。元・中小企業診断士の長谷です!

失効した中小企業診断士の資格を取り戻すべく(笑)!

診断士の勉強をしていくぞー!

スピードテキストの90~96ページの内容です。

今回で経営戦略論はおしまいです。次回から組織論に入ります!

CSR

コーポレートソーシャルレスポンシビリティの略。
日本語でいうと、「企業の社会的責任」となります。

会社のことを「法人」といいますが、これは「法のもとに、人格を持つ」という意味です。つまり法人も社会に生存する一人として、社会に対しての責任を持とうぜってことです。

企業の果たすべき役割

まずひとつに、利益を追求し、価値を創造することです。これが大前提となる責任です。
社会人に言い換えると「働け」ってことですね。

つぎに、納税とか、法律を守るとか、雇用を生み出すとか、社会に迷惑をかけないとかの道徳的な責任が出てきます。

で、さらに社会に関わろうとすると、個人でいうボランティア活動的な支援を行っていくことになります。
企業も意識高くなるとそういう方向性になるわけ。

企業が社会に対して行う積極的なCSR活動としては、以下の2つのワードを覚えましょう。

フィランソロピー

いわゆるボランティア活動のことです。教育に対しての支援や、植林だったり、近隣の清掃活動とかもフィランソロピーですね。

メセナ

メセナは、文化、スポーツ、芸術などに対する支援活動です。体操大会を開いたり、中学生の野球リーグを支援したり、スポーツチームを持ったりとかもそうですね。イベントとかで協賛に乗ってるようなのもメセナ。

まあ、フィランソロピーもメセナも広告や投資としての経営的な打算はありますが、やらない善よりやる偽善って言ったりもするし、そもそも企業の果たすべき役割は利益を追求して価値を創造することなんでね。

ISO26000

ISO(アイエスオー)はいろんな国際規格のことなんですけど、2010年に社会責任に関する規格として26000シリーズが制定されたんですって。それだけCSRが重要視されてる流れってことですね。

なお、ISOは運営管理とかでまた出てきます!ISO9000が品質、ISO14000が環境に関する規格で、工場とかで取得していることが多いです!「ISO認定工場」みたいなのが書いてあるので、工場を見かけたら見てみよう!

ディスクロージャー

これは言葉だけ覚えておけばokです。

ディスクロージャーとは情報開示のことで、決算時に財務状況の開示などをします。上場企業だと、HP上にIR情報みたいなメニューがあるので、そこを見てみるといろいろわかりますよ。

ちなみに、IRインベスター・リレーションズの略で、投資家向け広報のことですね。PRはパブリック・リレーションズで広報と約されることが多いかな。投資家向けの広報が特にIRと呼ばれると思っていいと思います!

コーポレート・ガバナンス

単にガバナンスっていうことも多いです。日本語でいうと企業統治
日本語でいうとかえってわかりにくいパターンのやつですね。

「会社はだれのものか論」だと思ってください。要は、経営がちゃんと行われているか、経営者の独裁になってないか、しっかり牽制する仕組みを作ろうぜみたいな話です。

「日産は結局ガバナンスが効いてなかったんだよね~」みたいな文脈で使われます。

日本企業のガバナンスの問題点

日本企業はコーポレートガバナンスが機能的に働いていない、って明確にテキストに書かれています。言い切ったねw

問題点は、以下ですって。

1.取締役と経営陣の重複
これ、たしかに日本人的感覚では当然取締役=経営陣って感じなんですけど、本来的には、取締役会が経営者(代表取締役)を任免するってのがルールなんですよね。
つまり取締役会がなんかやってても止めづらいってことですね。

2.取締役が内部からの昇格
社内から昇格していって最終的に社長ってパターンが多いので、結局社長にだれも口出しできないってパターン。

日本人的感覚からすると、2つとも何がアカンの?って感じですね。要は、取締役がほとんど社内取締役だからです。社外取締役があんまりいない(アメリカとかって社外取締役がいっぱいいて、コンサル会社と組んで社長解任とかしそうじゃん)ので、チェック機能が働きにくいってことだと思っておきましょう。

株主、取締役、代表取締役の関係性はわかりにくいかもしれませんね。

法務でも学ぶことになるので、法務的な角度から見てみるとまた理解が深まると思います!

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