皆さんこんにちは。元・中小企業診断士の長谷です。
どうも。
今日は、過去に中小企業診断士だった経験から、中小企業診断士の資格について、「実際のとこどうなのよ?」ってところをお話していきたいと思います。
僕と中小企業診断士
僕が中小企業診断士の試験に合格したのは、大学3回生の時でした。10年前くらいかな?もうずいぶん経ちますね。
ガラケーしかなかった時代です。みんなmixiやってた時代ですね。僕のmixiプロフィール画像は、コリラックマが国士無双をアガっている写真でした。
当時は資格の大原の1年コースみたいなのに通って勉強しました。勉強をスタートしたのは2回生の夏前くらいだったような気がします。
そうなんすよ。
一発合格ってやつです。すごいでしょ?
けど最初は大変でした。社会人経験の無いやつに「財務諸表にはP/Lってのがあってね……」とか言われても何もわからんじゃないですか。わからん過ぎて、簿記3級から始めたことを覚えています。
あと途中でシスアド(いまでいうITパスポート試験)も取ったような?これは後からノリで取ったんだったかな??
まあ、何しか、ローソンでアルバイトしたことしかない大学生でも1年で合格できるって話です。マジで組織論とか経営戦略とか言われても、想像できなかったですからね。。
そんなこんなで大学在学中に中小企業診断士になったんです。
中小企業診断士の資格は役に立つ?
中小企業診断士の資格が役に立つかと言われたら、そらまあ役には立ちます。
僕の場合は、それで結構就職活動が楽になった。それなりの資格ですからね。漢検2級とか英検2級とかとは訳がちがう。就職・転職で多少の箔がつくのは間違いありません。
ただ、社会人になってから、中小企業診断士の資格を使った仕事をしたかと聞かれると95%くらいNOって感じです。
中小企業診断士には独占業務がありません。
ってのはよく言われる話ですが、商工会議所の相談員とか、中小企業診断士だと受けやすくなる仕事はあるにはあります。ただ、中小企業診断士だからって自動的に入ってくるような仕事はありません。
これは独占業務のある士業(弁護士とか司法書士とか)でも一緒っちゃあ一緒です。顧客獲得のための努力ができない限りは、資格があっても宝の持ち腐れってだけの話です。
だから、箔がつくだけだと思っておいた方がいいです。試験に合格することと、資格で食うことは別のハナシ。中小企業診断士なんて世間にいっぱいいますからね。ただ、仕事上、名刺に中小企業診断士って書いてあったら、「まあまあそれっぽい」ので、ビジネス会話でマウント取れます。
中小企業診断士の勉強は役に立つ?
さて、ここからが本題なんですが、中小企業診断士の試験勉強。
これは、役に立ちます。
中小企業診断士の試験は7科目から構成されます。念のために、試験科目を書いておきますね。
「経済学・経済政策」
「財務・会計」
「企業経営理論」
「運営管理(オペレーション・マネジメント)」
「経営法務」
「経営情報システム」
「中小企業経営・中小企業政策」
この試験科目の幅の広さが中小企業診断士試験の特徴です。
つまり、この辺だいたい分かっとけば、「診断業務してもいいんじゃね?」「企業の課題解決できるんじゃね?」って言ってるわけなんですよね。誰が言ってるかって、中小企業診断協会が言ってるんですが、国家資格なんで、国が最終的には責任持ってくれるんじゃないですかね?
この7科目においてある程度のレベルがあれば、とりあえず戦えるぞってことです。逆に、「こんなことも知らずにビジネスパーソンとかプププ」って思ったり。
そんな感じで、中小企業診断士の勉強って、ほんとにビジネスの基礎中の基礎なんです。オールラウンドに、浅く広く学べるから、応用がききやすいですし。
例えば、会計士の資格の勉強して、それを活かそうと思ったら会計の仕事に就くしかない。
中小企業診断士の勉強をしても、すぐに中小企業診断士の仕事(いわゆるコンサル的な仕事!)ができるかは微妙ですが、学んだ知識の活かしどころはたくさんあります。
会社内で活かしてもいいですし、起業や独立にも役に立ちます。売れっ子コンサルタントを目指すのもいいですね!
中小企業診断士のノウハウは仕事で活かせる
たとえば、社内の別の部署とやり取りするとき。基本的にはお願いするか、お願いされるかですね。
そういう時に、自分の部署の仕事内容しか知らないのと、会社経営を俯瞰して相手の部署の立ち位置や業務内容を理解してコミュニケーションを取れるのとでは、全然価値が違いますよね。
中小企業診断士の勉強をしたことによって、より全体最適を考えた行動や判断ができるようになるわけです。
バリューチェーンってのがあったなあとか、うちの組織は機能別組織だから、とか考えるだけで、相手の立場も理解しやすくなるはず。
営業職ならマーケティングの考え方は直結して活かせるし、提案先の企業分析なんてしてみるのもいいですね(ただしイキらないようにしましょうね)。
中小企業診断士のノウハウは独立・起業にも活かせる
中小企業診断士で学ぶ内容は、大企業を前提にしていることが多い。特に財務とか。
けど、はっきり言って、財務も知らんで起業とかヒヤヒヤや!
起業にせよ独立にせよ、呼び方はなんでもいいんですが、いちから何かを始めるためには、いろんなことを知っておく必要があります。
最初は何でもかんでも自分でやらなきゃいけません。
めっちゃ資金があるとかそういうご事情なら別かもしれませんが……。
ちょっとおおげさかもしれませんが、経営戦略を立案するためのノウハウが中小企業診断士の勉強には詰まっています。
中小企業診断士の勉強だけで事足りるとは言えませんが、この知識がベースに有るのと無いのとでは、その後の学習効率が大きく変わります。
ビジネス書とかを読む基礎知識と体力が身につく感じですね。
中小企業診断士を学ぶデメリット
デメリットというか、なんというかなんですが。
独立することを決めているのであれば、わざわざ中小企業診断士の資格を取るのは最短距離ではなくなりますね。合格レベルまで理解するには、それなりに時間がかかります。
あと、「これいる?」みたいな範囲もあります(オイ!経済学テメェだよ!)。
もちろん必要なんですけどね。短期的に今知っておくべき知識かどうかっていう話で。その人の状況による部分があるのは仕方ない。
ただ、長期的な観点で考えれば、プラスになることは間違いありません。ビジネスに関する諸々を、これだけ体系立てて学べる方法って他に無いと思いますよ。これマジで。
中小企業診断士に少しでも興味を持ってしまったのであれば、たぶんアナタの人生にとってプラスになることなんじゃないかなって思います。
中小企業診断士については僕も思い入れが強いので、熱が入ってしまいました。他の記事でも違う角度から中小企業診断士についてご説明していますので、ぜひ参考にしてみてください。