中小企業診断士コラム

企業経営理論4日目【競争優位の3つの戦略・バリューチェーンって?】

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こんにちは。元・中小企業診断士の長谷です!

失効した中小企業診断士の資格を取り戻すべく(笑)!

診断士の勉強をしていくぞー!

スピードテキストの26~30ページの内容です。

競争優位戦略

またポーターの話です。

ポーターすんごい。

さて、競合企業に対して競争優位を獲得していくための戦略としてポーターは3つの戦略をあげています。「差別化」「コストリーダーシップ」「集中」の3つです。

差別化戦略

さて、キーワードとしては何度も出ている差別化ですね。他社との違いを打ち出そうぜという話で、一般的にも使われるワードですし、難しいことはありませんね。

一応、注意点としては、差別化は「商品そのもの」に対してだけでなく、アフターサービスがいいとか、テレフォンショッピングでしか買えないとか、企業イメージが特殊とか、そんなんも含めて差別化ですってとこですかね。

【差別化戦略の弱点】真似されると弱いぞ! ブルーオーシャンという言葉がありますが、公平な環境で企業が競争している以上、絶対的・永久的な差別化というのはあり得ません。そのうちブルーオーシャンもレッドオーシャンになっていっちゃいます。

コストリーダーシップ戦略

これは、僕も勘違いしてた(忘れてた?)んですけど、「低コスト」戦略なんですって。必ずしも「低価格」ではないということに注意ですね!!

さて、他社よりやすく生産するためには、どうすれば良いんでしたっけ?ここでスパーンと2つ言葉が出てくると良きです。

はい! 規模の経済経験曲線ですね。よくできました!

大量につくると原価がさがるぜーってのと、長くやってると効率よく生産できるぜー、ってやつです。

で、低コストで生産できるということは、それだけ利益が出るということです。ということは、それだけ利益を再投資して広告宣伝につかったりできるわけで強いじゃんって感じっす。

【コストリーダーシップ戦略の弱点】弱点というか……、コスト削減なんてどこもやってるよ!!ってね。ワンオペワンオペ言うて問題なっとるやんけ!って。1.コスト削減は今どき誰でも考える。2.コスト削減を追求しすぎると色々弊害が出る可能性が高い。3.他社との競争の中で結局価格競争になりやすい。そんなとこですかねぇ。

集中戦略

言葉が似ているので、差別化と集中を混同したり、集中戦略のことを差別化戦略と言っちゃったりすることに気をつけましょう。


集中戦略とは、市場を細分化して(これをセグメントっていいます)、勝てる土俵で勝負するっていう戦略です。ターゲットを集中しているだけであって、差別化しているわけではありません。

で、集中したターゲットの中で、「差別化戦略」「コストリーダーシップ戦略」を取ります。要は、絞ったターゲットに対してなので、他社が真似しないような尖った商品をつくったり(差別化)、広告費もピンポイントにかけれるので、コストが下げられたりするイメージです。

【集中戦略の弱点】良くも悪くも市場を小さく取るので、ビジネスモデルとして成り立たなかったり、むしろ顧客の奪い合いが激しくなったり、集中の旨味がなくなるとなーんの意味もなくなるという点が弱点ですね。大手がガチってくるのも恐いよね。

ということで、3つの戦略を見てきましたが、結局どないせえゆうねんって感じですね。なんか全部最終的には他社に同質化されて終わりそう!

なので、企業はひとつひとつの活動を見つめ直し、いかに価値を生み出していくかを日々研鑽しないといけないのだ、というそりゃそうだということをもっともらしく言うためのフレームワークが「バリューチェーン」なのです。

バリューチェーン

バリューのチェーンです。

価値がどうやって繋がってるかってのを考えるからバリューチェーンって言います。
具体的には、企業が商品・サービスなどの価値を顧客に提供するプロセスを細かく分解して、どこでどんだけ付加価値がついているか考え、企業として価値を提供できるように個々の活動を連結していくためのフレームワークです。

わかりにくいですが、製造業なら、「研究開発」して、「量産化」して、「原材料を仕入れ」て、「製造」して、「流通」させて、「マーケティング」して、「営業」して、「アフターサービス」して。みたいなプロセスを踏むでしょ。それぞれの活動で付加価値がどんどん上乗せされていって、最終的に顧客に届いてるよねってイメージです。

あ、商品とかサービスではなく、価値(バリュー)という言葉を使うのには意味があって、価値が生まれるのって商品を顧客に届けるまでではないからですね。顧客が満足するまでがバリューですから、アフターサービスとか、そういう「売ったあと」もバリューチェーンに含みますし、経営企画や人事総務なども価値提供に関わります。いわいるバックオフィスの活動も含めて、バリューチェーンとして、企業全体で価値をお届けしようぜって感じです。

この辺は、経済学でも付加価値の考え方を学ぶので、そん時にも思い出すことでしょう!

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